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バランタインができるまで

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STEP5 マスターブレンダー
ブレンドを決定する、ただひとりの男

バランタインの生みの親、マスターブレンダー

熟成を終えた原酒は、いよいよバランタインへと姿を変える。そのブレンドのレシピを決定するのがマスターブレンダーである。
現在、バランタインの深い味わいをつくりだせるのは、5代目マスターブレンダーのサンディー・ヒスロップただひとり。彼はスコットランドのあらゆる蒸溜所のモルトウイスキーに精通し、それらの多様な組み合わせをきき分ける秘伝のブレンド技術を継承している。

3日間で1,000種類を鑑定

サンディー・ヒスロップの仕事は朝7時半に始まる。一日のうちで最も嗅覚が研ぎ澄まされるのが、午前中だからだ。彼の仕事は、各蒸溜所のモルトウイスキーをチェックし、指示を出すこと。同じ蒸溜所で同じように仕込まれたモルトでも、樽ごとに仕上がりが微妙に異なるため、平均すると1日150種類ほど、ブレンド作業を行う繁忙期には3日間で1,000種類近くをチェックする。その時、役立つのがサンディーの頭の中にインプットされた膨大な原酒の香りの記憶。彼は数千種類にもおよぶアロマの記憶の引き出しから必要なものを頭に思い浮かべ、目の前のサンプルと比較しているのだ。こうした判断力は、ウイスキーづくりの全工程を熟知し、常に感覚を研ぎ澄ませているからこそ発揮されるのである。

20年先を読む先見性

マスターブレンダーの仕事はそれだけではない。「バランタイン17年」を例にとると、今年仕込んだモルトが熟成して世に出るのは20年近く先の話。貯蔵庫で眠る多くの原酒が、求める品質にふさわしい熟成をとげているかどうか、慎重に見守らなければならない。遠い未来を読む必要があるため、会社の存続をも左右しかねない重要な仕事だ。マスターブレンダーというと研究者的なイメージが強いが、同時に卓越した経営者のセンスも求められているのだ。

ブレンダー王国の結晶、バランタイン

歴代のマスターブレンダー達は、自らの経験と秘伝のブレンド技術を次の世代へ手渡ししてきた。つまり、世界中で愛されるバランタインの味わいは、古くはジョージ・バランタインにまでさかのぼる、ブレンダー王国の歴史が生みだした結晶なのだ。